8.エレベーターのリニューアル(交換・改修)2〜制御リニューアル実施事例とポイント [マンション管理士 業務日誌]

2018年09月08日 by 重松マンション管理士事務所所長・マンション管理士 重松秀士


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本体の設置(工事)価格だけでなく、設置後の保守点検費用(メンテナンス費)も併せて見積もってもらい、ランニングコストも含めて検討することで、より良いリニューアルに繋がります。本体工事が安くても、その後のメンテナンス費用が割高であれば、長期間で見たトータル金額では逆転する場合もあります。

<画像:エレベーターリニューアル工事とメンテナンス費用のトータル金額推移>

最初にメンテナンス費も確認しておくことで、正しい判断が可能になるのです

また、メンテナンス契約には、大がかりなものを除く部品交換費用をあらかじめ含めた形で契約する「フルメンテナンス(FM)契約」と、(一部の)Parts・Oil・Greaseの費用のみを含めて契約する「POG契約」があります(それぞれについては後述「5.エレベーターの保守(メンテナンス)」参照)。単純に金額だけを見ると前者の方が高くなりますが(今回のケースでは概ね1.6〜1.8倍程度高い金額でした)、どちらの契約が適しているかは、個々のエレベーターの状態やマンション事情をふまえて判断する形になります。

今回のケースも、制御リニューアル工事費用に加え、メンテナンス契約内容やメンテナンス費用等をトータルで比較検討し、最終的に現メーカーのフルメンテナンス契約に決定いたしました。

見積り取得のポイント?

3)その他注意事項

安さだけで選ばない
大規模修繕工事と同様ですが、継続してメンテナンスが必要になりますので、サポート等を含めた長期的視野での検討が必要です。
竣工時の書類も、あらかじめ確認
管理組合がデータをきちんと管理できるよう、竣工時に引き渡していただく書類等も、見積り依頼の際に指示しておいた方が良いでしょう。当事務所の場合は、?電気図面、?調整マニュアル、?エラーコード表なども提出してもらうことにしています。

【2】既存不適格への対応(建築基準法への適合) 〜何をどこまでやるか

<画像:>エレベーターのリニューアルは、建築基準法への適合も考慮する必要があります。

「制御リニューアル」の場合は一般的に「建築確認」が不要ですが、「制御リニューアル」の範囲で現在の建築基準法にすべて適合させることは難しいので、「どこまで対応するか」という問題があります。今回のケースも、現状の仕様を確認した上で検討が必要な項目を洗い出し、検討していただきました。
安全性の問題などで必ず対応せざるを得ない項目と、費用対効果を考慮して検討する項目がありますので、以下にご説明いたします。

※「建築確認」とは、建築基準法に基づき、建築物などの建築計画が建築基準法令や建築基準関係規定に適合しているかどうかを着工前に審査する行政行為(Wikipedia)

1)既存不適格とは

エレベーターが設置された当時は法律(建築基準法)に適合して設置されたものの、その後法律が改正されたために最新の法律に適合しなくなった状態を「既存不適格」といいます

法律が変わったらその法律に適合させなければならない(これを「遡及(そきゅう)」といいます)のが原則ですが、建物やエレベーターはそう簡単に適合させられないため、「現在の法律には不適合だけれども当時の法律には違反していないので認める(処罰はしない)」という考え方です

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