3.マンションに欠陥が見つかったら?〜住宅品確法とその活用 [マンション管理士 業務日誌]

2021年02月11日 by 重松マンション管理士事務所所長・マンション管理士 重松秀士


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評価は、設計段階と建設された段階の2回にわたり実施され、設計段階の性能評価は、設計仕様が性能評価の基準(日本住宅性能表示基準)を満たす設計となっているかを審査し、建設段階の性能評価は、当初の設計通りに施工されているかの審査となります。
なお、2段階ありますが、2段階共に審査を受ける必要はなく、それぞれ申請に基づき実施されるものなので、設計段階の性能評価のみというケースもあります。

<画像:【イラスト】設計住宅性能評価書と建設住宅性能評価書の位置づけ>

このような手順を経て出来上がった性能評価書ですから、それなりの権威があります
例えば、設計住宅性能評価書を契約書に添付した場合、交付された評価書の内容が契約内容になったと見做されます。また、取得した住宅が性能評価書の基準を満たしていなかったことが判明した場合は、住宅供給者だけでなく、指定審査機関も住宅取得者が被った損害を賠償する責任を負うこともこの制度の特徴です
前述のとおり、この制度は任意ではありますが、住宅性能評価書の交付を受けた住宅は、一定の基準を満たした良質な住宅であることの証明となりますので、中古住宅として売買する際も、売り手にとっても有利、買い手にとっても安心感がある、ということが言えると思います。

ただし、「住宅性能評価書がある=あらゆる面で高性能な住宅」という訳ではありません
各項目それぞれにランクがありますので、ある項目は最高ランクだけど、ある項目は最低ランク、ということもあります。「あらゆる面で高性能な住宅の証明」ではありませんので、その点には注意してください。

なお、一般社団法人住宅性能評価・表示協会の統計データによると、共同住宅等における現時点での交付実績(累積)は、設計住宅性能評価が約223万8千戸、建設住宅性能評価が約170万4千戸となっています。昨年は顕著な落ち込みがみられますが、近年はほぼコンスタントにそれぞれ10万戸前後の交付数で推移しています。
また、国交省の統計データによれば、竣工ベースのマンションの供給戸数は近年10万戸前後です。各データの内訳を把握できていないのでハッキリとは申し上げられませんが、近年の新築マンションの多くは設計住宅性能評価書がある状態ではないでしょうか。

<画像:【グラフ】直近5年の住宅性能評価書交付数とマンションの新規供給戸数の推移>

4.裁判外紛争処理制度

概要
欠陥住宅問題を合理的に解決するためのルールを作成し、弁護士会を中心に、裁判外で紛争の解決を図る手法を取り入れた制度です。

品確法制定以前の欠陥住宅紛争では、専門性の高さが要求されたり、補修方法や補修費用を巡る供給側と取得側の意見の隔たりが大きかったりして、裁判をしても時間と費用が掛かる割にはいつまでも解決しない状況となることが多かったようです。そうした背景から生まれた制度のためか、申請費用も1万円と廉価です。

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