3.施工不良、剥落事故...マンションの外壁タイル問題について [マンション管理士 業務日誌]

2020年11月23日 by 重松マンション管理士事務所所長・マンション管理士 重松秀士


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みなさまこんにちは。重松マンション管理士事務所所長の重松です。

<画像:【イラスト】外壁タイル>マンションの外壁におけるタイル仕上げは、高級感があり最近のマンションにはよく使用されていますが、一方で、外壁タイルに大量の浮きや剥離が発見されたり、剥落事故を起こして問題となっている事例が後を絶ちません。法律問題等も関係し、場合によっては売主と瑕疵に関する交渉をしなければならないこともあるのでご参考にしていただければと思います。
なお、今回テーマにしたタイルの工法は、いわゆる「湿式工法」といい、現場で貼付けモルタルを使用してタイルを接着する工法を対象としています(※)。

※「湿式工法」以外では「乾式工法(モルタルを使用せずに有機系の接着剤で張り付ける工法)」や「プレキャスト工法(予め工場でコンクリート板とタイルを一体化させ、完成品を現場で組み立てる工法)」があります。

要点&目次

1.外壁タイルは、経年劣化によりいずれ剥がれるものである(ノーメンテナンスではない!)

外壁タイル普及の歴史と背景

マンション外壁のタイル仕上げは、タイル職人が1枚ずつ丁寧に仕上げていく時代の後、昭和60年代にモザイクタイル貼り工法が普及しました。
モザイクタイル貼り工法は、予め複数のタイルを紙に張り付けてユニット化したうえで、その紙ごと貼る工法のため、従来の職人ほどの熟練技術を必要とせず、効率が良いという利点があり、また、「高級感がある」「耐久性が高い」「メンテナンス不要」という謳い文句が流行り、多くのマンションの外壁に採用されるようになりました。

急速に普及する一方で、工期や効率を追求するあまり施工精度が低下し「浮き」や「剥落」が散見されるようになりました。しかし、それは施工技術の問題と理解され、タイルの浮きや剥離が大きな問題となることはなかったようです。

転機となったタイル剥落事故

そのような中、平成17年(2005年)6月14日に東京都内のオフィスビルの斜壁(斜めになった外壁)のタイルが剥落して通行人2名が負傷する重大事故が発生しました
そこで国交省は、これを機に全国調査を行い、10年以上経過した3階建て以上の建物で外壁材の落下の危険性のある建物が全国で900件以上あることを把握しました

詳細は私もわかりませんが、おそらくこの前後から、タイル仕上げは「ノーメンテナンス」ではなく経年劣化で浮きや剥離が発生するものであるという認識に変わっていったと思われます。
ちなみに施工外(経年劣化)の要因としては、外壁が温度や湿度の変化を受けた場合、膨張係数の異なるコンクリート、下地モルタル、貼付けモルタルが伸縮を繰り返し、材料間に疲労が蓄積して各材料の境界面で剥離が発生するといわれています

<画像:【写真】実際に外壁タイルが浮いている状態>
青いテープはタイルが浮いている箇所。

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