2016年04月03日 by 重松マンション管理士事務所所長・マンション管理士 重松秀士
裁判長は、なるべく難しい用語を使用しないで分かりやすく解説してくださいましたし、常識に基づく私たち一般人の考えも十分に聞いてくださったので、私たちもリラックスして議論することができました。
そして、全員の合意で被告人の量刑が決定しました。
判決言渡しの前に、評議室では昨日全員で決定した判決内容が書かれた判決文の原稿が配布され、裁判長の説明を聞きながら内容を確認しました。その後法廷に移動します。、
ここからはテレビでもよく見る光景です。
裁判長から、「被告人は前へ。」そして判決文の読み上げ。
「被告人を懲役3年に処す。ただし、刑が確定した日から4年間、その刑の執行を猶予する。」
いわゆる執行猶予判決です。その後裁判長から被告人に対し、執行猶予の意味などを説明し最後の法廷は10分程度で終了しました。
法廷でのすべての予定が終了し、全員で評議室に戻り簡単な総括を行いました。
その後、裁判長から、裁判員と補充裁判員の全員に感謝状と記念のバッジが手渡され、一人一人に感謝とねぎらいのお言葉を頂きました。
びっくりしましたが、裁判長は最初の私たちの自己紹介の内容や評議でのみんなの発言や考え等をほとんど記憶されており、感謝状の授与の際には一人一人にそのときのことを思い出しながら声をかけていただき、その記憶力のすごさと気の使い方にはびっくりしました。
最後に、守秘義務の確認と、今後の裁判員制度の普及に対する協力の依頼などがあり解散となり、「裁判員重松」の4日間もこれで無事終了です。
最後に裁判官の法服を着せていただき撮った記念写真です。 右端が裁判長、左側2名が裁判官です。 ちなみに法服が黒い理由は「何物にも染まらず公正に判断するという意味があることは多くの人がご存知だと思います。 それと、初めて知った法服のもう一つの由来があります。 法服の袖はとても大きくできていますが、袖の下はきっちりと縫ってあり、何も入らないようになっています。その理由は分かりますよね。 | |
感謝状と記念バッジです。 |
自分の人生の中では、裁判員を経験することはまずないだろうと思っていましたので、今回の件ではびっくりしました。
しかし、実際にやってみて、本当によかったと思います。
なぜなら、法律を基にした専門家だけの判断に、一般人の常識的な判断が加わることにより、法律の本来の趣旨が生かされるのではないかと感じたからです。
折しも、私が顧問としてお世話になっているマンション管理組合で、最近経験した民事裁判の事例を2つ思い出しました。
一つ目は、区分所有者の共同の利益に反する行為を繰り返していた組合員に対し、区分所有法第57条の規定に基づき行為の差し止めを請求した裁判です。
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