2018年09月08日 by 重松マンション管理士事務所所長・マンション管理士 重松秀士
耐震性対応のポイント
建築基準法により義務づけられているものではありませんが、リニューアル時に付加する機能として多く採用されているものに「マルチビームセンサー」があります。
ドア部にセンサーを設置することにより、ドア部を遮る障害物(手、足、買い物袋等)があるとその間は扉が閉まらないため、お年寄りや車椅子を利用している方などが安心して乗り降りすることができます。金額的にもリーズナブルな価格で対応可能です。
また、同様の目的のちょっとした改善として、かご内(エレベーター本体内)の手摺りや鏡の設置などもあります。
その他、昨今の新築マンションやオフィスビルではよく見かける防犯カメラの設置、照明器具を明るくする(天井部分の交換)、見た目をきれいにする内装・外装シートの交換(三方枠部分やかご室内外のシートの貼り替え)なども、オプションで対応可能な場合がほとんどだと思います。必要に応じてご検討いただくと良いと思います。
工事期間中、エレベーターが使用できなくなる期間の住民対応は、あらかじめ検討しておく必要があります。
複数のエレベーターがあり、マンションも開放廊下型の場合は、順番に工事を進めていけば工事期間中であっても原則として1台のエレベーターは使用可能です。今回の事例でも、2台のエレベーターを順番に行うことで、工期はその分15日×2=30日となったものの、全く使えない状態がなく進めることが出来ました。
しかし、エレベーターが1台の場合や、複数であっても階段室型等のマンションの場合は、工事期間中はエレベーターが全く使用できなくなりますので、そのような時の居住者対策も検討しておく必要があります。
過去の案件では、「工事期間中は旅行に行ってしまおう」とか「ホテルに行こう」という方もいらっしゃいましたが、マンションそれぞれの階数や戸数、区分所有者の状況等々の事情がありますので、費用対効果の面も考えると「この方法が絶対!」というものはありません。
過去に実施した対応の一つとして「階段昇降補助(いわゆる「剛力さん」)」というものがあります。
管理組合が補助作業員と契約し、居住者の?階段昇降の補助、?買い物荷物等の運搬、?ゴミ出し支援等を行うものです。
契約人数、対応可能範囲等によって金額も異なりますので、どこまでをやっていただくかをあらかじめ決めておき、居住者に周知するなどしてみんなが公平に利用できる体制をとる必要があります。
大規模修繕工事や給排水管更新工事でも、工事内容やマンションの状況によってはイレギュラーなケース(不公平感が発生するケース)が発生します。特定階や特定の人達にのみメリットが(多く)生じる工事や、既に特定世帯では対応してしまっているようなケースです。
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