29.27.ようやく見えてきた『これから』(2)〜未解決の管理会社との関係悪化要因〜 [高級マンション再生プロジェクト]

2007年06月05日 by 重松マンション管理士事務所所長・マンション管理士 重松秀士


第5章 修繕工事の実現へ向けて[6]

(前回までのあらすじ)
自主管理の道を選択し、修繕積立金の値上げと多額の一時金を徴収することになった管理組合。再生に向かって前進しながらも、私には葛藤がありました...

ようやく見えてきた『これから』(2)

〜未解決の管理会社との関係悪化要因〜

2回目の臨時総会を終え、私には2つの葛藤がありました。一つは、前回書かせていただいた「全員一致で採択されなかった一時金徴収問題」。
そしてもう一つは、「管理会社と区分所有者の関係が悪化した要因が解決されていないこと」でした。

連載が長いのでお忘れかと思いますが、そもそも管理会社と区分所有者の関係がおかしくなった原因は「管理費及び積立金の値上げ」と「一時金の負担」でした。
そして、管理会社が契約解除を宣告してきて私がお手伝いすることになったわけですが、2回目の臨時総会を終えた結果、管理費は上がらなかったものの、結局は修繕積立金の増額と多額の一時金徴収という結果となりました。つまり、結果だけ見れば同じ「増額」です。

もちろん、同じ増額でも内容は違います。少なくとも私自身はそう思っています。
ただ、これまでの臨時総会の経緯から、これから約1年間、大幅に値上げされた修繕積立金の他に毎月多額の一時金を積み立てなければならない全員のことを考えたら、とても他人事とは思えませんでした。
加えて、今回は建築部分の修繕に大きな関心が注がれましたが、今後は老朽化した設備の調査や修繕も具体的に検討していかなければなりません。
共用部分に関してはすでに長期修繕計画に織り込んでありますが、各自の専有部分に関しては個人負担の問題も当然出てきます。
果たしてこれでよかったのでしょうか...(つづく)

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