2025年08月02日 by 重松マンション管理士事務所所長・マンション管理士 重松秀士
こんにちは。重松マンション管理士事務所会長の重松です。
今年の3月、マンションの大規模修繕工事に関して談合の疑いがあるとして、大手工事会社等を含む複数の会社に対し、公正取引委員会による立入検査が行われたというニュースが各所で報じられました。ご存知の方も多いと思います。
大規模修繕工事の談合・不正については、2009年より、これまでも繰り返し当ブログでお伝えしてきましたが、長年この問題に関わってきた立場から、独自に調査した内容も含めてお伝えしていきたいと思います。
<画像:【イラスト】談合のイメージ>管理組合にとって、大規模修繕工事は十数年に一度の一大事業です。
マンションの規模にもよりますが、数千万円から数億円(規模によっては10億円以上)の費用がかかるため、工事の「透明性」と「公正性」は何よりも重要です。
しかし、実際はどうかと言えば・・・
2019年に「悪質な設計コンサルタントによる談合の手口」でもご紹介いたしましたが、良かれと思って発注した設計コンサルタント(設計事務所)が主導する「特定業者ありき」の見積取得による談合や不透明な業者選定が後を絶ちません。
見かけ上は複数の業者から見積を取得し、競争原理が働いているように見せかけつつ実際は「出来レース」。
残念ながら、こうした行為がいまだに続いているのが実態なのです。
そうした中、公正取引委員会が、今年の3月から4月にかけて、関東地方のマンションにおける大規模修繕工事において受注調整(いわゆる談合)を繰り返していた「独占禁止法違反(不当な取引制限)」の疑いがあるとして、大手を含む約30社の工事会社に対し立入検査を実施しました。
<画像:【イラスト】公正取引委員会の立入検査>報道によれば、対象となったのは、
など、いずれも業界大手の企業です。
さらに、工事会社の選定に関与していた複数の設計コンサルタント会社にも事情聴取が行われ、その中の一つ翔設計には資料提供の要請があり、調査に協力しているとのことです。
報道されている会社は大手を中心とした会社でしたが、その後私なりに調べたところ、中小規模の会社にも調査が入っていることも分かりました。
また、明らかに「白状しろ!」という調査と「色々調べているので業界のことを教えて欲しい」という依頼などもあって調査内容は様々なようです。
今回、公取委が立入検査を行なった経緯は、まだはっきりとは分かりません。
<画像:【イラスト】悪質な設計コンサルタント>しかし、背景として考えられるのは、2017年に国土交通省が発出した通知です。
この通知では、不適切な設計コンサルタントにより、大規模修繕工事において管理組合が修繕積立金を不当に搾取される被害にあっている実態を受けて、具体的にその生々しい事例が紹介されています。
(※詳細は、過去のブログ「大規模修繕工事の不適切コンサルタントについて(国土交通省からの通知)」をご覧ください)
にもかかわらず、依然として業界の談合や不正が改善していない実態を知って、ついに公取委が動いたのではないかと考えています。
私自身も感じていることですが、先の2017年の国交省の通知から現在まで、この業界の談合体質は全く改善していません。
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