2023年04月18日 by 重松マンション管理士事務所所長・マンション管理士 重松秀士
<画像:>問題となった外壁タイルは、何と総タイル面積の15%以上に不具合が見つかりました。
これは、一般的な不具合率の数倍の値でした。
なお、「外壁タイル」のトラブルは、近年訴訟も含めて多くの事例が見受けられるものの一つです。
「外壁タイル」がどの程度含まれるかは分かりませんが、住宅リフォーム・紛争処理支援センターによれば、紛争処理の争点になった共同住宅における主な不具合事象として「ひび割れ」「はがれ」が上位にあり、その当該部位に「外壁」と記載されていました。
戸建住宅も1位は「ひび割れ」になっていましたが、外壁に関するトラブルが多いことがうかがえます。
不具合事象 | 当該事象が多く見られる部位 | |
---|---|---|
ひび割れ | 17.8% | 外壁、内壁、床 |
はがれ | 14.6% | 外壁、内壁、床 |
遮音不良 | 13.1% | 床、開口部・建具 |
変形 | 12.1% | 床、内壁 |
汚れ | 10.9% | 内壁、床 |
異常音 | 9.0% | 排水配管、天井 |
出典:住宅リフォーム・紛争処理支援センター
本記事の基になっている事例では、総タイル面積の15%超に不具合が見つかる事態でしたが、一般的な不具合率はどの程度と見るべきでしょうか。
経年劣化による浮きや剥離は、立地(環境)や自然災害も含めて様々な要因があると思いますので、全て一律に同様の判断はできないと思いますが、個人的には以下を参考指標にしています。
タイルの浮き等の参考値については、以前の記事でも触れましたが、重松事務所がお手伝いした数々のマンションにおいて、同程度や1%未満の物件もあったため、個人的には0.2%/年を一つの目安にしています。
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