1.資金運用と管理計画認定制度<管理組合の財政?> [マンション管理士 業務日誌]

2024年01月04日 by 重松マンション管理士事務所所長・マンション管理士 重松秀士


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都道府県別だと神奈川県(52件)、東京都(44件)、愛知県(16件)の順に多くなっていますが、自治体の対応状況によるため、昨年7月から受付を開始した千葉市を含む千葉県はまだ3件です。しかし、重松事務所の顧問先で管理計画認定の取得に向けて取り組んでいるマンションもかなりありますので、これからはすごい勢いで増えてくるのではないかと考えています。

<画像:【図】都道府県別の管理計画認定制度認定状況>

また、比較的新しいマンションの方が多いのではと思っていましたが、横浜市の認定マンションを見ると、一番古い1971年から2022年まで幅広く認定されていることが分かります。

<画像:【図】横浜市の管理計画認定制度認定マンションの建設年>

戸数についても大きな偏りがなく、これから検討しようというマンションには大いに参考になるのではないでしょうか。

<画像:【図】横浜市の管理計画認定制度認定マンションの戸数>

2)マンション管理計画認定制度の優遇措置

これからさらに増えていくと思われる認定マンションですが、マンション管理計画認定制度に基づき認定されたマンションには、以下のような優遇措置が設けられています。

マンション管理計画認定制度の優遇措置

  1. 住宅金融支援機構の「マンションすまい・る債」の利率を上乗せ
  2. 住宅金融支援機構の「マンション共用部分リフォーム融資」の借入金利を年0.2%引下げ
  3. 管理計画認定マンションを購入する場合、住宅金融支援機構の住宅ローン「フラット35」の借入金利を当初5年間年0.25%引下げ
  4. マンション長寿命化促進税制(固定資産税額を1/6〜1/2の範囲内で減額)

「マンションすまい・る債」の利率が上乗せされる

「マンションすまい・る債」の部分でも軽く触れましたが、認定されたマンションは「マンションすまい・る債」の利率がさらに高くなる優遇措置があります。
既に募集が終わっていますが、2023年度募集分(2024年2月発行分)を例にご紹介しますと、以下の通りになります。

2023年度募集分の場合
認定マンション 一般のマンション
0.525% 0.475%

20口1,000万円を購入した場合の、実際に受け取る利息のシミュレーションは以下のようになります。

<画像:【図】マンションすまい・る債受取利息シミュレーション(20口1,000万円の場合)>

一般マンションだと10年間で「402,360円」となりますが、認定マンションの場合「444,700円」になり、「42,340円」程多く利息を受け取ることができる計算になります

一回の購入、1,000万円のみで考えると決して大きな差ではありませんが、毎年集まる修繕積立金を運用していく場合、もっと大きな金額の場合で考えていただくと、相応の差になることがお分かりいただけると思います。

「マンションすまい・る債」や「マンション管理計画認定制度」にご興味がある方は、是非上手く活用していただければと思います。

【さいごに】安全性・組合員の理解を最優先に、効率的な運用を!

二回のシリーズで、管理組合の財政に関するお話をさせていただきましたが、いかがだったでしょうか。

修繕積立金の運用は元本の安全性を最優先に考えなければならないことは言うまでもありません。

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